チャップリン。

ふとラジオを聞いていたら、あるアーティストが、リスナーからのメッセージを読んでいました。 ずいぶん昔の成就しない恋の話、だったと思うのですが、そのアーティストは「あぁ素晴らしいですね。景色が見えるみたいですね。」って言っていました。 「上手くいかないから美しい」成就しない恋をそんな風にとらえる、その感性に唸るというか、流石だなぁ…と思ってしまいました。 成就しない恋すらも美しい。 上手くいかないこともまた素晴らしい。 今生きている一瞬一瞬が、薄く重なっていく地層の様だとしたら。 もしかしたら「今」はすごく特別な光を放つ層になるかもしれない。 同じ色合いのグラデーションがいつまでも続いているかもしれない。 地殻変動が起こったみたいな全く違った層かもしれない。 いつか今世が終わる時に、私の人生を縦に割って見れるなら、どんな人生の地層ができるのかしら…と妄想をしてしまいました。 上手くいっても上手くいかなくても、なんでも大丈夫なんだなぁと、改めてしっくりと感じた朝。 『人生はクローズアップで見れば悲劇だが、ロングショットで見れば喜劇だ。 Life is a tragedy when seen in close-up, but a comedy in long-shot.』 まさにチャップリンの名言の如く。